壁面放射冷暖房

01.放射冷暖房って何?

02.全ての人に快適な放射冷暖房

03.日本医師会のホームページ掲載、ドクター推薦

04.放射冷暖房が普及しない訳は?

05.全く新しい冷暖房、壁面放射冷暖房

06.通常コストで実現する唯一の放射冷暖房

07.通常コストで最高の冷暖房が可能なわけ、設備の建築化

08.通常コストの放射冷暖房事例紹介

空気のユニバーサルデザイン!壁面放射冷暖房

01.放射冷暖房って何?

放射冷暖房という言葉を聞いたことはありますか?

冷暖房は、冷暖房機器から人等へ熱を伝える事です。そして熱の伝わり方には「対流」「伝導」「放射」の3種類があります。

通常のエアコンの場合、暖房では、暖めた空気を人に吹き付けることで熱を伝えます。これは「(強制)対流」です。

空気感染の脅威

エアコンによる冷暖房イメージ

また、床暖房のように床を暖めて、床に接する部分から熱が伝わるのは「伝導」というます。

そして、「放射」は、太陽の熱が当たると暖かいように、太陽のような温度の高い物体からより温度の低い物体に熱が直接熱が伝わる熱の伝わり方です。

02.全ての人に快適な放射冷暖房

熱の伝わり方が幾通りかあるのは分かりました。では、冷暖房として、望ましい伝わり方は、いづれでしょうか?

空気の強制対流を主体とするエアコンは、暖房時は乾燥した空気がホコリを舞い上げたり、冷房時には、冷たい空気が体にあたり不快です。

熱の伝導を主体とする床暖房は、暖房時には快適ですが、冷房はできません。

「対流」「伝導」の不具合、不都合から、放射の有効性は以前から、専門家の間では言われ続けてきました。しかし、放射の冷暖房を効果的に行う設備機器がありませんでした。

そこで、弊社では、今までの設備とほぼ同じコストで実現できる放射冷暖房設備を目指し、開発を続けてきました。2002年から開発を始め、2012年に、ようやく、通常の設備のコストと同程度で放射冷暖房を設置することが可能になりました。

03.日本医師会のホームページに掲載、ドクターからも推薦

kikitori

介護スタッフによる聞き取り調査 2003

効果については、専門家の意見を聞いたり、実測した結果、快適性が高く、省エネ効果が高い、という結果が出ています。特に、快適性については、冷暖房機器としては唯一、日本医師会のホームページでも紹介されています。

快適性については、エアコンのような、今までの冷暖房では温度や湿度をコントロールするのみであり、実際の居住環境においては、冷房時の冷風の不快感、暖房時の足元の冷え、ホコリの舞い上げ等の問題は未解決のままです。

しかし、放射冷暖房では、高齢者施設での高齢者への聞き取り調査を行った結果。高齢者のような弱者にとって、放射冷暖房はエアコンに比べ不快感が少ないことが証明されました。これは、弱者にとって快適な環境を実現することが全ての人にとって快適な環境となることから、空気のユニバーサルデザインと言えます。

更に、空気感染のリスクが少なくなる点について、筑波大学付属病院水戸地域医療教育センター長 医学博士渡辺重行先生からの推薦もいただいております。

04.放射冷暖房が普及しない訳は?

高齢者施設に放射冷暖房を設置したことは画期的なことでしたが、しかも、専門家の間では、放射冷暖房が快適であることは誰もがわかっていたことでした。では、何故、快適だということが当たりまえの冷暖房が普及していないのでしょうか?

それは、コストの問題があるからです。というより、問題でした。かなや設計が開発した放射冷暖房が完成する以前にも放射冷暖房は何社かのメーカーから出ていましたし、今も出ています。しかし、それらは、どれも高コストであったり、結露をするという問題があったり、様々な問題があるため普及が思うように進んでいないのが現状なのです。

05.全く新しい冷暖房、壁面放射冷暖房

かなや設計代表者金谷直政は、医療福祉施設の設計を得意とする建築士であり、自分が担当していた高齢者施設に放射冷暖房を設置しようとして、いろいろなメーカーの放射冷暖房を比較検討した結果、どの製品も問題があることがわかり、自ら開発を始めました。

そして、二つの大きな問題、放射冷暖房は、

「設置コストが高い」

「冷房時に結露する」

という問題を解決する技術開発に取り組み、試行錯誤をした結果、問題点を解決し壁面放射冷暖房を着想し、試作、実測、試作、実測を繰り返し、世界初の壁面放射冷暖房を2002年に、高齢者向けの施設に設置。以来この物件では14年間(2016年時点)、クレーム無しに運転を続けています。

壁冷暖房_PC

凸凹の壁面が壁面放射冷暖房

ここで、簡単に壁面放射冷暖房の仕組みを説明いたします。

暖房を例に説明すると、エアコンは、室外機で作った熱を配管により室内に運びます。室内機の中では、配管の周りに無数のアルミのヒダが付いており、そして熱の伝わったアルミのヒダに風をあて、今度は熱を風に乗せて、強制的に室内に熱を伝えるのです。つまり、エアコンの室内機の中では配管を伝わった熱を「広い面(ヒダ状のアルミ)」に伝えているのです。

壁面放射冷暖房は、この「広い面」の部分に建築として元々備わっている壁面を利用します。もともと備わっている壁面という「広い面」を使うことで、アルミの板を省いています。また、エアコンの室内機内部の熱を強制的に室内に吹き出すためのファンも不要になりることから、冷暖房に関わるパーツが少なくなります。

06.通常コストで実現する唯一の放射冷暖房

どれほど、優れた建築技術も、通常より高いコストが必要で有れば、導入は困難です。様々な分野の優れた技術を導入することで、建物全体の工事費が上がってしまっては、そもそも、本業の事業の実施自体が不可能になってしまいます。

例えば、医療施設であれば、検査機器などの医療機器にコストをかけたいと思うのが当たり前なのではないでしょうか? ただでさえ建築コストが高騰している今日において、快適性のためとは言え、通常以上の予算をかけることは不可能です。

しかし、「快適」「低感染症リスク」な冷暖房を通常と同等のコストで、実現することが出来れば、多くの施設で使うことが可能になります。かなや設計では、通常の建設コストで「快適」「低感染症リスク」を実現する壁面放射冷暖房システムを開発しました。

冬季に乾燥する室内、エアコンの送風によって巻き上げられるホコリ、同じ部屋で空気を動かすことで空気感染のリスクが高まるなど、現状の空調システムを使い続けることで起こっている問題は、当たり前のこと、解決できない事として、放置し続けられています。

しかし、病院、高齢者施設等の弱者の室内環境において、このような過酷な環境を強いられることは決して、当たり前の事ではなく、改善されなければならないことなのです。かなや設計が開発した壁面放射冷暖房は、今までの冷暖房設備と同等のコストで、室内環境が改善することが十分可能です。

今まで当たり前と思われていた、過酷な室内環境を見直して、弱者にとって快適な空気のユニバーサルデザインの実現が、利用者の幸福と、事業の永続性のためにも必要な視点なのではないでしょうか?

07.通常コストで最高の冷暖房が可能なわけ、設備の建築化

地の良い設備は、設置費用も高いというのが当たり前の話ですが、建物全体において良い物を採用したからと言って、コストが上がって良いということが無いのが常です(笑) ので、良い物でも通常のコストの範囲内で実現しなければ良い物、新しい物の導入は困難です。

例えば、通常のエアコンを加湿機能のあるエアコンにすれば高くなってしまいます。ダイキンの同等性能2.8kWのエアコンを2014年のカタログで比べてみましょう。加湿・除湿機能がついた「うるさら7」S28RTRXSだと希望小売価格が42万円(税別)。通常のS28RTFXSだと希望小売価格が33万円(税別)です。冷暖房という機能だけでは同等の製品が、快適性を高くする機能が付くと42/33=1.27倍になってしまうのです。

では、どのようにして、通常の建設コストで実現できたのでしょうか?それには、設備を建築化する、という発想がポイントになります。通常、良い物というのは、通常の設備よりも高くなっています。当たり前のことですが、これは、今までの設備を高い物に置き換えているからです。弊社オリジナルの壁面放射冷暖房は、「今までのエアコン→高いエアコン」という置き換えではなく、「今までのエアコン→壁に冷暖房の機能を持たせる」というところが違うのです。

全体説明図

赤い壁が設備の建築化部分

08.通常コストの壁面放射冷暖房の最新事例

放射冷暖房が、快適感が高いこと、そして、やり方次第では通常の建設コストで設置が可能なことはわかりました。

それでは、具体的な事例を紹介いたしましょう。事例は、東京都墨田区に建つ都市型軽費老人ホーム「さんいくハイツ東墨田」。延床面積は480㎡、居室の数は20室、福祉施設としては小さい方だと思います。都市型軽費老人ホームは、比較的狭い敷地でも高齢者のための居住環境を提供できるようにと、2011年に東京都が創設した施設です。低所得者向けの高齢者施設ということもあり、建設コストはあまりかけられない建物です。

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都市型軽費老人ホーム「さんいくハイツ東墨田」 2012

敷地は、70坪弱、東京都の都市型軽費老人ホームの制度ができる前までは、とても福祉施設が建つとは思えない広さです。建蔽率60%なので、都内にしてはゆったりと建てられています。

かなや設計 環境建築家 金谷直政