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建物を建てたい、家が欲しいとお考えなら、■費用の点■質を守るというで、■希望がかなうという点で、建築家(※)に依頼することをお勧めします。


建築家に頼むと費用が抑えらるというのは、どういことでしょうか?
@施工業者にまとめて依頼しても設計料はかかっているのでどちらにしても設計料がかかる点は同じ
A建築家が予算の範囲におさえるための工夫をする
B入札方式をとる
C他の経費がかかっていない、 ということです。


@について、
設計と施工をまとめて施工業者に発注した場合、施工業者内の設計士が設計をします。当然工事費(下図の水色の部分)の中に設計料が含まれていることになります。
逆に建築家に頼んだ場合、施工業社の工事費(下図のオレンジ色の部分)に設計料は含まれません。設計料を2重に払うということはないのです。


Aについて、
例えばかなや設計の例ですが、普通であればたくさんの太い木材を使うために、狭く高価になってしまう3層の住宅を、予算の範囲に収めるため、一部の優秀な構造設計士にしかできない特殊な鉄骨構造を採用することで、鉄骨量を抑え、木造より安くかつ広い空間を実現しました。

Bについて、
建築家は
施主の予算の範囲内で最高のものを建てるため、工事費を管理します。
そのため、特定の施工業者と関係を持たず、入札方式をとります。
技術力の高い
施工業者を数社選び、建築材料の寸法・材質、設置する設備等がわかる仕様書や各種設計図面(設計図書)を提示し、工事費を入札してもらいます。
施工業者は落札するために、工事費のなかのお手盛りや無駄な経費を削ぎ落として入札することとな
工事費をより低価格に押さえることができるようになります。

かなや設計の実例です。
ある方の自宅の新築工事で、かなや設計が図面等の設計図書を作成し、施工業者5社を選び、この設計図書の内容をいくらで工事ができるか、工事費の入札を行ないました。
入札価格は、A社 4,600万円、
      B社 4,100万円、
      C社 3,700万円、
      D社 3,600万円、
      E社 2,350万円でした。
E社が落札しました。
最高と最低の価格の開きは2,350万円もあります。平均は約3,700万円です。
この方は建築家に依頼することで、工事費の平均と比較して約1,350万円安く建てることができました。
もし、建築家に依頼せず、直接C社に設計施工をにたのんでいたらどうでしょう。
3,700万円には設計料が入っていませんから、3,700万円以上の金額で契約することになっていたはずです。


Cについて、
住宅メーカーは、規格化された部材を組み合わせて家をつくるので営業職の人がいれば、家は大部分できてしまいますから設計士の仕事量はほとんどありません(日本トップクラスの住宅メーカーの方から、メーカーの設計士は年間70棟の設計をしていると聞いた事があります。2〜3日で1軒の速さ)。が、個人客向けにモデルハウスを建て、営業職の社員を雇い、テレビCMにも莫大な費用をかけています。 その分で価格は高くなっています。

建築家は、自分がこれまで設計してきた建物で評価されるだけなので、営業のための経費はほとんどかかっていません。

建築家の設計料は高いのではないか?
建築家が設計監理してでき上がった建物の価値から考えると、むしろ安いのではないでしょうか。
安い理由は、
建築家の仕事があまり理解されていないからだと思います。
建築家に依頼して建物を建てるということは、オーダー品を買うのと同じです。普通オーダー品は高いものですお客さんの希望にぴったり合ったものをつくるには専門知識と高度な技術、長い時間が必要だからです。しかし、オーダー品であるにもかかわらず、設計料は安いのです。
それは、日本では建築家の仕事(詳しくはこちら)と設計料のしくみ(上記@)を誤解している人が多いからだと思います
腕の確かな施工業者に頼めばすべてうまくやってくれるというのに、わざわざ建築家などという頭でっかちな人にたのんで七面倒くさいことになって、設計料まで別にかかるのではかなわないと誤解されてしまうのです。
そのように誤解している人は、建物というとても高い買い物をしているというのに
建築家であればかなえられる希望でも、「そんな希望はこの値段では無理です」とか、「それはうちの会社のやり方ではできません」とかいわれて希望をあまりかなえてもらえなかったり、
工事費がはたして適正な価格なのかどうかわからなかったり、
・工事が間違いなく行なわれたかわからない、 ということになってしまっています。
本当はどこか不満なのに、世の中こんなものだろうとあきらめたり担当者がいい人だからちゃんとしているはずだと自分を納得させたりしている姿が、建築家からするとなんとも歯がゆくて仕方がありません。
このように
本来必要不可欠なはずの建築家の仕事の価値が、一般にはあまり理解されていないため、設計料は安くおさえらているのだと思います
もし、施主が施工業者に設計・施工をまとめて依頼した場合、施主が見積りの値下げを求めると、施工業者は、どうするでしょうか?
もともと施工業者は設計の専門家ではありませんから、その施工業者の中に設計の知識と技術を駆使して低価格を実現するよう設計士がいるとはあまり思えません。安くする方法は、材料を減らしたり質を落とすことになると考えられます。

私は、建築家が施工業者の一部門であると誤解している方は本当に多いと思っています。
それは、
私が「設計事務所をしています」というと、「どこの施工業者から仕事をもらっているんですか?」と質問されることがとても多いからです。
私が「どこの施工業者からも仕事はもらっていません。建築家は施主のために施工業者を選び監理する立場ですから、特定の施工業者と結びついては、施主の利益を守れないのです。」と答えると何を言っているのだろうという顔をされます。
そして、「施工業者と結びついていないなら、どうやって仕事をとるのですか?」と聞かれます。
「これまで設計してきた建物を観て使って、よいと評価してくれた方が、施主として依頼しくださるのです。」と答えます。
今まで多くの人に建築家の仕事について説明してきましたが、それでも半分くらいの人にしか理解してもらえていないと感じています


(※)このサイトでは、設計士のうちハウスメーカーや施工業者に従属しない独立性がある設計士を、単純化して「建築家」と表現しています(詳しくはこちらをごらんください)。